FRB・FOMCは一枚岩じゃない
2月の第3月曜日は「プレジデント・デー」で米国株式市場は休場です。
ジョージ・ワシントン元大統領の生誕を祝っての祝日ですが、同じ2月生まれのエイブラハム・リンカーン元大統領の生誕も祝ってまとめて同じ日に祝日にしちゃえ、という趣旨のようです。
今週の注目イベントはFOMC議事録
最近穏やかな米国株相場ですが、今週も穏やかに流れそうな予感。
しいて言えば、20日(水)にある1月30日開催のFOMC議事録の公表です。
昨年の利上げ強硬路線から、ハト派的といわれる穏健路線への転換ポイントは何だったのか?そのあたりが明らかになるかもしれません。
いつものように、言葉を何層ものオブラートに重ねまくって、ステキなミルフィーユができました、みたいな表現でしょう。
「ん? 結局何が言いたいんだ?」みたいな。
まあ、そのあたりはニュースサイトが解説してくれますし、たとえどのようなニュアンスになろうと、今回の内容が株価の上下に大きく影響はしないと読んでいます。
FRBは一枚岩じゃない
ただ、金利関係で気になるニュースもチラホラ。
FRB(連邦準備制度理事会)が開く金利政策の会合=FOMCは、FRBの理事7人と、アメリカ各地の連邦準備銀行の総裁5人(NY連銀以外は持ち回りで変わっていく)がメンバーに名を連ねています。
組織のトップである議長のパウエルさんがリーダーとしてまとめていますが、他の11人は別にパウエルさんの部下ではないので対等の関係です。
12人にはそれぞれ、タカ派っぽい時やハト派っぽい時があり、それぞれの発言を聞くと微妙にずれていることがあります。
先週末のロイター記事では、
米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は15日、経済成長の減速に加え、インフレが抑制されていることを踏まえると、FRBは年内に利上げを実施する必要はないとの考えを示した。
ふむ、サンフランシスコのデイリーさんは利上げは必要ないと。
他の記事では、
米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は15日、このほど発表された小売統計と鉱工業生産指数が軟調だったものの、米経済が予想より急速に減速することを示唆しているわけではないとの考えを示した。
同総裁は「(米経済成長が)トレンドと合致もしくは下回ることを示唆する一連のデータは発表されていない」と指摘。2019年の成長率見通しは2.3~2.5%とトレンドを上回るとし、これは基調的な潜在成長率の2%をやや下回る水準は超えているとの見方を示した。
FRBの金融政策については、金利変更を急ぐ必要はないとし、年内の利上げ回数は1回となるとの見通しを示した。
なるへそなるへそ、アトランタのボスティックさんは『金利変更を急ぐ必要ない』、ね。
そうかそうか・・・
ボスティックさんってタカ派のイメージがあったけど、中立派っぽいこと言うときもあるよね。
全然関係ないけど、「ボスティック」って強そうな名前だな。
もし誰かとケンカになったら、「Im’ Bostic! You Know?」と名前を言っただけで相手がひるみそうな語感があります。
全然関係ないけど、アトランタ・ホークスはほんと弱いよね。最近勝ってきているけど。トレイ・ヤングがいいから今後に期待。
全然関係ないけど、コカコーラの本社ってアトランタなんだ。決算はボロボロだったな。
自動車産業も衰退しているし、アトランタってあまりいいイメージないかな。
そのアトランタのボスティックさんは『金利変更を急ぐ必要ない』って言ってるみたいだし、私たち株式投資家にはいいことですね。
良かった良かった良かった良かった・・・
・・・
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・・・
『年内の利上げ回数は1回となる♪ (by ボスティック☆)』
ってゼロ回じゃねーのかよ。
このようにFRB・FOMCは、予定調和でトップのパウエルさんが独断できるものではないんですね。
ちなみに、2019年FOMCメンバーにはボスティックさんは入っていません。(ふー)
特に連銀の中心である、ニューヨーク連銀のウィリアム総裁が発言するときは株価が動いたもんな。
過去記事(ウィリアム砲で株価急落)
【タカ派危険人物リスト】(いつもタカってるわけじゃないが)
NY : ジョン・ウィリアム総裁
カンザスシティ : エスター・ジョージ総裁
アトランタ : ラファエル・ボスティック総裁
今後も、パウエルさん以外のFOMCメンバーの発言も拾っていきますので、良かったら参考に。