私が特定口座【源泉徴収なし】を選ぶ2つの理由

【※記事の訂正とお詫び : 配当所得には「源泉徴収されない」と記載しましたが誤りで、正しくは「特定口座源泉徴収なしでも配当所得は源泉徴収されて、譲渡益には源泉徴収されない」です。訂正と共にお詫びします。】

 

皆さん、来年2019年の「投資準備」はOKですか?

 

・・・

 

え? なになに?

 

『来年早々にリセッション(景気後退)があるはずだから現金比率を高めている』

 

ほほ~ぅ

 

・・・

 

『イギリスEU離脱問題をなめちゃいけない。2月ごろドカンと来るよ。リーマンの再来が』

 

マジか?

 

・・・

 

『準備だって? フッ、俺は今まで通りどんな時も積み立てていくだけさ』

 

ふむふむ、ふむむ

 

いずれも一理ありますね。

 

・・・

 

しかし、今回話したい「投資準備」とはそれより前の話です。

 

・・・

 

ひょっとして、あなたの証券口座の設定は特定口座【源泉徴収あり】のままではないですか?

人によっては【源泉徴収なし】のほうがいいかもしれませんよ。

 

もし、【源泉徴収あり・なし】を変えるのであれば、その年の「初めの取引前」に変える必要があります。

つまり、株の配当金が出てからでは遅いんです。

(※SBI証券の場合 : 株式等の売買をした場合、その年は源泉徴収ありなしの変更はできない。しかし、配当金等の受け取りの場合、源泉徴収なしからありには変更可能)

 

12月はすでに各証券会社でも変更受付をしているので、来年になってから変更するより今年中に手続きしたほうがいいかもしれません。

 

証券口座は3種類

さて、証券口座には大きく分けて以下の3つがあります。

 

 

  1. 特定口座
  2. 一般口座
  3. NISA口座

 

一般口座とNISA口座については後で触れるとして、今回は特定口座を中心に説明しましょう。

 

特定口座には【源泉徴収あり】と【源泉徴収なし】がある

特定口座には、

【源泉徴収あり】

【源泉徴収なし】

の2種類があります。

 

源泉徴収とは、税金が自動的に引かれる=天引きのことです。

つまり、株の売却で利益が出たら、その内の「20.315%」が税金として自動的に天引きされるわけです。

 

特定口座の源泉徴収ありとなしで共通しているのは、国税庁に提出が必要な「年間取引報告書」を証券会社が作成してくれる点です。

 

【源泉徴収あり】が無難なの?

ネットでは『どっちがいいかよく分からなければ【源泉徴収あり】を選ぼう』とよく言われています。

 

それは本当なのか?

 

・・・

 

答えは「そのとおり」です。

 

「なし派」の私が言うのもおかしいかもしれませんが、ほとんどの場合「あり」を選ぶことが正解です。

なぜなら、【源泉徴収あり】はメリットが多く、中でも一番大きいメリットは、面倒な確定申告をしなくていいからなんです

【源泉徴収あり】では証券会社が自動的に税金を引いて、損した場合は還付してくれます(お金を戻してくれる)

実際に多くの人が選んでいるのは【源泉徴収あり】のほうでしょう。

 

・・・

 

一方、【源泉徴収なし】のほうは年間取引報告書を元に、自分で確定申告をする必要があります。

 

多くの人は「確定申告」と聞いただけで、

『(ぷるぷるぷる)無理無理無理~! 確定申告なんて!(ぷるぷるぷる~!)』

と拒否反応が出るかもしれませんね。

 

しかし、後から触れますが確定申告は意外に簡単です。

それと【源泉徴収なし】にもメリットがあるので、確定申告のデメリットを上回ることがあるんです。

 

特に米国株をやっている人は【源泉徴収なし】がいいかもしれません。

それはなぜなのか?

理由をみていきましょう。

 

特定口座【源泉徴収なし】の2つのメリット

私が特定口座【源泉徴収なし】を選ぶ理由は以下の2つです。

 

  1. 20万円以下の利益が出ても税金は取られない
  2. 税金を遅く払うので先に多くの資金を使える

 

順番に説明します。

 

20万円以下の利益が出ても税金は取られない

【源泉徴収なし】の場合、年間の利益が20万円以下なら税金を払う必要がなく、確定申告も不要なんです。

 

ところが、【源泉徴収あり】だと利益が20万円以下でも税金は引かれてしまい、確定申告してもお金は返ってこないんです。

『源泉徴収なしのメリットは唯一これだけだ』という人もいるほど、場合により大きいメリットになります。

例えば、ちょうど20万円くらいの利益が出たときの税金は約4万円です。(税率20.315%)

「4万円払わなくていいのか、4万円が引かれて返ってこないのか」、この違いは大きいです。

 

しかし、

『自分は今後も20万円以下の利益になりそうだから、【源泉徴収なし】が良さそうだな』

と思った人、少し待ってください。実は落とし穴もあります。

実は、利益が20万円以下の場合、払わなくて良いのは「所得税」で、「住民税」は支払い義務があるんです。

 

内訳は以下になります。

税金内訳 税率 源泉徴収なし 源泉徴収あり
住民税 5% 自分で役所に申請 自動で引かれる
所得税+復興特別所得税 15.315% 納税不要 自動で引かれる
合計 20.315%    

 

ちなみに、住民税を役所に申請する場合、給与から住民税が天引きされている人は、支払いを分けるように申請すれば会社にはばれません。

 

・・・

 

すでにこの時点で、

『源泉徴収なしはやっぱり面倒だ!』

と思う人が多いと思います。

 

始めにも言いましたが、多くの人の場合【源泉徴収あり】のほうがメリットはあります。

 

しかし、「ちょっとした手間」をかけることで、払わなくてもいいお金を節約できるなら価値があると思います。

このあたりは手間とそこから得られる利益との「バランス」になります。

 

役所に申請する手間ってどのくらい?

利益が20万円で役所に申請する手間は、下記の2種類あります。

 

  • 住民税のみ自分の区市町村に申請する
  • 税務署で確定申告する

 

上記に共通するのは以下です。

必要書類 : 証券会社から送られてくる「年間取引報告書」

申請期間 : 2月中旬から3月中旬

 

住民税のみの申請なら、区役所などで30分程度で終わるでしょう。

 

確定申告なら、事前に無料ソフトで作っておくと便利です。

おすすめは「MFクラウド確定申告

https://biz.moneyforward.com/tax_return

こちらで無料で作成できます。

 

特に他の副収入などがなければ、無料登録から作成まで1時間もあればできると思います。

 

副収入がある場合や経費算入したい場合も利用できます。

 

いずれにしても、ポイントは「事前に申告書を作成すること」

でないと、2~3月の申告時に列に並ぶだけで1時間くらい時間を取られるかもしれません。

そこから書き方等を教わりながらだと、延べ2時間くらいは覚悟したほうがいいでしょう。

 

しかし、事前に作っておけば、いきなり「申請窓口」のほうへ行けますので、スムーズに行けば30分くらいで終わります。

 

以上が【源泉徴収なし】を選んだ場合の「手間」に関する情報です。

 

自分の「手間時給」を1000円でカウントする

私は、物やサービス、節約について手間をかける価値があるか判断が迷ったときは、「自分の時給を1000円として計算」することがあります。

 

例えば、申告の手間の例なら、

書類作成 : 2時間

申請時間 : 1時間

往復移動時間 : 1時間

合計 : 4時間

 

4時間 × 1000円 =4000円分の手間(プラス交通費)

 

こうなります。

自分の貴重な時間を4000円分使ったということです。

 

『自分の1時間はもっと高い!』

という人もいるでしょう。

 

年収400万円の会社員の残業時給(1.25倍)は2000円くらいでしょうか。

ならば、『自分のプライベートの時間は2000円の価値がある』と思う人もいるかもしれませんね。

4時間なら8000円。

つまり、8000円犠牲にしてもリターンが多ければ、申告する価値があると思いますがいかがでしょうか?

 

他にもメリットはある

かけた手間を上回る価値があれば、行政に申請・申告するのも悪くありません。

 

それと、直接お金に関わることではないんですが、申告までの一連の「経験」をすることによって得られる無形の財産もあります。

 

これは人によると思いますが、私の場合、

  • 税の仕組みをより理解しやすくなる
  • 理解が深まると、自分の環境が変わったときも柔軟に対応できる
  • 大変なのは最初だけで、2回目の申告からはより時間を減らせる
  • 税制改正の際、どの政党、どの政治家を支持するか、支持しないかの参考になる

このあたりは私にとってメリットです。

 

それに、私の頭がボンクラになるのが仮に70歳だとして、85歳に死ぬと仮定します。

そこまでの何十年間も、私は株の売買やら配当金の受け取りをすることになると思います。

そうなると、上記に上げたようなメリットは、経験を積めば積むほどより価値が高まっていくと考えています。

なのでアヘアヘ状態になってから面倒なことを始めるのではなく、今のうちから関わっていたほうが楽だな、っていう読みもあります。

 

長くなりましたが、ここまでが、私が特定口座【源泉徴収なし】を選ぶ理由の1つ目、「20万円以下の利益が出ても税金は取られない」に関する私の考えです。

 

税金を遅く払うので先に多くの資金を使える

2つ目のメリットが「税金を遅く払うので先に多くの資金を使える」です。

 

【※記事の訂正とお詫び : 配当所得には「源泉徴収されない」と記載しましたが誤りで、正しくは「特定口座源泉徴収なしでも配当所得は源泉徴収されて、譲渡益には源泉徴収されない」です。訂正と共にお詫びします。】

 

誤解されるといけないので補足しますが、「もし20万円以下の利益だったら」下記2つともメリットになります。

  1. 20万円以下の利益が出ても税金は取られない
  2. 税金を遅く払うので先に多くの資金を使える

 

しかし、私は配当金で20万円を超える利益があるので、売買しなくても20万円以下にはならないんです。

 

【源泉徴収なし】のメリット・デメリットを伝えるには「20万円以下の利益が出ても税金は取られない」ことは大きなメリットなので、2つのメリットに入れているわけです。

 

 

さて、「税金を遅く払うので先に多くの資金を使える」ですが、これはそのままの意味です。

例えば、売買で100万円の利益が出たら、【源泉あり】なら都度税金を2割くらい引かれて、計20万円の税金が「先に」出て行きますよね?

 

しかし、その20万円の「タネ銭」があればもっと大きな投資ができたはず。つまり、

 

資金を多く株に投入できる

 ↓

資金を多く投入できれば、配当金もより多く入ってくる

 ↓

また多くの資金を回せる

 ↓

ループ

 

となるわけです。

 

『いやいや、結局は20.315%税金払うんでしょ?』

と思うかもしれませんね。

 

しかし、先にお金が出て行って少ない資金でやりくりせざる得ないのと、後から払えばいいのとでは、「資金効率」が全然違います。

 

『なんやかんやで税金が払えなくなるリスクがあるんじゃない?』

と思う人もいるかも。

もしかしたら、そういうこともあるかもしれませんね。

 

ただ、その後も配当金は入りますし、最悪、私は会社員なので給与から税金分を確保しておく策も取れます。レバレッジ投資で大失敗したら別ですが。

 

米国株で利益が出ていると外国税額控除を受けられる

このブログを読んでいる人なら、米国株をやっているかもしれませんね。

米国株の売却や配当金には10%の現地税がかかります。

 

それが、確定申告で「外国税額控除」を申請することによって、10%全部ではありませんが、一部戻ってくる計算になるんです。

計算方法については割愛しますが、大体年収400万円の会社員で、配当額がそれより下回る場合は半分の5%くらいが戻ってくるようです。

仮に、20万円の配当金で5%なら「1万円」が戻ってくるわけです。

 

20万円以下の利益なら「4万円」得をする

年間の利益が20万円以下なら、外国税額控除で「1万円」の節税。

住民税を払っても所得税が0円なので「3万円」の節税。

1万円 + 3万円 = 4万円の節税

 

これは1つの例ですが、【源泉徴収なし】で確定申告すると「4万円」得になるわけです。

 

どうでしょう?

微妙ですか?

 

『4万円ぽっちのために手間なんかかけてられない』

という気持ちも分かります。

 

なので、今回の主旨は「私がおすすめするものではなく」、「私ならこうする」という内容なので、1つの考え方として捉えてほしいと思います。

 

複数の口座や年をまたいで損益通算したい

他にも確定申告の大きなメリットがあります。

 

それは「損益通算できる」ことです。例えば、【源泉徴収あり】を選んでいて、

A社 : 60万円の損失

B社 : 30万円の利益

最終損益がこうなったとします。

 

この場合、A社ではA社の税金が還付されますが、B社では30万円の20%ほどを取られてしまいます。

こういった時は、【源泉徴収あり】でも確定申告で相殺すればいいんです。

 

つまり、マイナス60万 - プラス30万 = マイナス30万円と「損益通算」できるのです。

余計な税金を取られなくて済みますね。

特に2018年後半の急落相場で損切りした人は対象かもしれません。

 

さらに、その損失の金額を翌年以降3年間にわたって繰り越すことが可能なので、トータルで大きな節税ができる可能性を持った制度です。

 

ちなみに、これは「確定申告のメリット」であって、「源泉徴収なしのメリット」とは別です。なぜなら、【源泉徴収あり】でも確定申告はできますから。

 

まとめると、

  1. 年間で売却損が出た場合、翌年の利益と損益通算できる
  2. 年間に複数の証券会社で利益と損失が出たら損益通算できる

1と2の合わせ技もできます。

 

確定申告しないほうがいい人

確定申告は手間を考えなければ、メリットは多いことが分かってもらえたと思います。

これは【源泉徴収あり・なし】を別にしてもメリットがあります。

 

しかし、「確定申告しないほうがいい人」もいるので説明します。

 

特に注意が必要なのが以下の人です。

  • 国保に加入
  • 扶養に入っている
  • 保育所などの入所で所得制限がある
  • ふるさと納税のワンストップ特例を利用したい

これらの人は要注意。

 

確定申告してしまうと、

  • 国保に加入 ⇒ 保険料が高くなるかも
  • 扶養に入っている ⇒ 扶養から外れるかも
  • 保育所などの入所で所得制限がある ⇒ 保育所や幼稚園に入れないかも
  • ふるさと納税のワンストップ特例を利用したい ⇒ 特例は利用できないが、ふるさと納税分を確定申告すればいいだけなので問題ない

 

これらに該当する人は、一度住んでいる区市町村の役所に問い合わせてみるのもありです。

 

【源泉徴収あり】を選んでいれば確定申告が不要なので、株で何千万円儲けようと、国保の保険料は上がりませんし、扶養から外れることもありません。

保育所の所得制限も同様です。税金の区分が違うため、

給与 : 総合課税 ⇒ 会社で源泉徴収 ⇒ これの所得証明書を出せばいい。

株など : 源泉分離課税 ⇒ 証券会社で源泉徴収 ⇒ 給与とは分けて計算されるので株で稼いでも所得制限に引っかからない。

 

一般口座の存在理由は?

最後に、証券口座には3種類あるので簡単に説明します。

本稿の主旨には関係ないので読み飛ばしても結構です。

 

証券口座には大きく分けて以下の3つがあります。

  1. 特定口座
  2. 一般口座
  3. NISA口座

 

表にまとめるとこうなります。

口座種類   年間取引報告書の作成(損益計算) 確定申告
特定口座 源泉徴収あり 証券会社で作成してくれる 確定申告は不要
特定口座 源泉徴収なし 証券会社で作成してくれる 自分で確定申告する
NISA口座 - 証券会社で作成してくれる 確定申告は不要
一般口座 - 自分で作成をする 自分で確定申告する

 

【特定口座】

特定口座は説明した通り。

 

【一般口座】

一般口座は、2003年に特定口座の制度ができてから存在価値がほぼないと言っていいです。しかし、一般口座では「未公開株」が取り扱いできるため、一部の人にニーズがあるんです。

 

【NISA口座】

NISA口座は非課税枠の口座ですが、有効期間が過ぎると自動的に特定口座か一般口座に移管されます。

 

まとめ

以上、「私が特定口座【源泉徴収なし】を選ぶ2つの理由」をお伝えしました。

 

来年になって1回でも取引をしちゃったら【源泉徴収ありなし】の変更はできません。配当金が勝手に入金されてもアウト。(ありからなしは不可)

 

次回は再来年まで待たなくてはいけません。

 

・・・

 

【源泉徴収あり】と【源泉徴収なし】

どっちが自分に合っているか分かってきましたかね?

 

・・・

 

「とりあえず」口座設定するなら【源泉徴収あり】がおすすめです。あとは国保の人や扶養の人、こどもを保育所に入れたい人なども。

 

ただ、多少の手間はしょうがないから、少しでも節税したいと思う人や、特に、年度や証券会社がまたがる人は損益通算のメリットがある【源泉徴収なし】もおすすめ。

 

【源泉徴収あり】でも確定申告はできますが、どうせするなら資金効率がいい【源泉徴収なし】を私は選んでいます。

 

「ありなし」を変えるなら、手続きは12月中にするのがおすすめです。

SBI証券の場合、2019年最初の取引に間に合わせるには、2018年12月25日12:00までにWEBから申込が必要です。

 

【※記事の訂正とお詫び : 配当所得には「源泉徴収されない」と記載しましたが誤りで、正しくは「特定口座源泉徴収なしでも配当所得は源泉徴収されて、譲渡益には源泉徴収されない」です。訂正と共にお詫びします。】

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