負け組投資家を見るたび感じる「嬉しさと空しさ」
周りに流される負け組投資家について
昨日の記事で、iFreeレバレッジ NASDAQ100が人気だと紹介し、「レバレッジファンドの積立設定件数 ランキング」を数銘柄比較しました。
こちらです。
そのランキングで気になったのが、グローバル3倍3分法ファンドが46位だったこと。たしか昨年はベスト10に入っていたはず。
きっと、コロナショック中・後で他のファンドに負けていたのが嫌気されたんでしょう。
落ち目の銘柄が売られ、上り調子の銘柄が買われることはよくあることなので大して驚きはないんですが、
「でもそれでいいの? いいと思ったから積立したんじゃないの? もう見切りつけるわけ? そんなことやってるから勝ち組投資家になれないんじゃないの?」
と思います。
別にグローバル3倍3分法ファンドのことだけ言っているのではありません。
以前から、よくあるこういった光景を見るたび「嬉しさと空しさ」が混じった複雑な感情が起こります。
何が嬉しくて、何が空しいのか話しましょう。
人気が落ちたひふみ投信、人気が上がった金投資
「嬉しさと空しさ」の話の前に、よくいるダメな負け組投資家について話します。
どんなときも、高値で買い、安値で売る負け組投資家がいます。
彼らは時流に乗ったつもりで(多分ナイス判断と思って)売買をしますが、たいていはニュースなりSNSなりチャートなりの勢いに流されているだけです。
グローバル3倍3分法ファンドに限った話ではありません。
かつて、あれだけもてはやされたひふみ投信も、少し下がるとボロクソに叩かれ、売られる。
売る理由はいろいろあるでしょうが、周りの意見をさも自分の判断のごとくすり替え、本当は不安な自分から逃げるための売る理由に転換してしまうことはないのか?
コロナショックで人気が上がった金投資なども同じです。
こういったものは好景気の、安いときに仕込んでこそ効果を発揮するものです。
不安を消すために都合よく判断をすり替える
上記は一例で、他にも個別株や仮想通貨などあらゆる投資対象で言えることですが、自分のゲームプランで判断し、動けているなら問題はありません。
もちろん失敗はあるでしょうが、きっと次に生かせる、「正しい失敗」になるでしょう。
問題なのは、自分のゲームプランがないのに周りの雑音をインプットして、「そうなんだ!自分もそう思っていた!」と、不安を消すために都合よく判断をすり替え、イナゴのごとく周りに流されて高値で買い、安値で売る負け組投資家になってしまうことです。
『そういうおまえはどうなんだ?』
『ぱたるよ、えらそうに言っているがそういうおまえはどうなんだ?』
と言われれば、前述したことは以下のようにかつて自分が通ってきた道です。
- 自分の判断に自信が持てないから、周りの雑音をさも自分も最初から同意していたかのごとく、判断を書き換えた。
- 下がると不安だから、積立額を下げたり、最悪ストップしたりしてしまった。
- まるで過去形のように書いているが、今もその負け組投資家マインドを完全に脱却できたか自分でも疑問だ。
私の過去と今はこんな感じです。もちろん全然えらくなんかない。
負け組投資家を見ると嬉しくなるのはなぜ?
話が長くなりましたが、負け組投資家を見ると嬉しくなる理由は、単純に「自分の投資リターンが上がるから」
理由は以下の過去記事より。
株式投資はFXと違ってプラスサムゲーム。
理論上は皆に恩恵があるはず。
しかし現実は違います。
6~8割の株式投資家が負けてくれているおかげで、残り2~4割の投資家のリターンが上がっています。
本当に普通の人の投資家が増えて、かつ皆がインデックスの長期投資を完遂するのが当たり前になったら、私の投資リターンは間違いなく下がります。急落買いもあまりできなくなる。
カモネギさんがたくさんいることで、勝ち組投資家のリターンは大きく上がります。
きっとバフェットをはじめとして、勝っている投資家は多かれ少なかれみんなこう思っているはずです。
「よしよしいいぞ、その調子。あんたたち引き続き高値で買い、安値で売ってくれ」と。
ちなみに、「負けた人の不幸が嬉しい」と思う趣味はありません。
負け組投資家を見ると空しくなるのはなぜ?
負け組投資家を見ると空しくなる理由は2つ。
- 自分のダメなところを突きつけられるから
- 投資家が色眼鏡で見られないように、普通の人に成功してもらいたいけどその可能性が減るから
特に2番目。
アメリカのように、個人が当たり前に投資をしている環境を日本で再現するには、多くの人の成功体験にかかっています。
投資で成功するためには、正しい知識と正しい失敗、自分を知ることなど、多くのスキルを身につける必要があります。
それについてはまた次回。