一般NISAの恒久化見送りの報道がありましたね。
こちら。
政府、与党は16日、期限付きで導入された少額投資非課税制度(NISA)について、恒久化を見送る方針を固めた。恒久化は金融庁や証券業界が求めていたが、現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり、認めるのは難しいと判断した。
出典:共同通信
ふーん。
この内容が本当なら、金融庁はNISAの恒久化を望んでいたのか。
金融庁は内閣総理大臣の直轄だから、安倍首相と金融担当大臣の麻生さんが主に反対したということだろうか。
つみたてNISAは、現金融庁長官の遠藤さんの前任の森さんが誕生させました。
森さんは、金融業界にはびこる、自分たちの利益のためだけに手数料をかっぱいで、顧客の資産形成は二の次、三の次の姿勢に対して強烈なNOを突きつけていました。
そこで具体的な方法論として登場したのがつみたてNISAです。(多分ね)
現行の一般NISAでは、
という大きな弱点が複数あり、先に生まれたNISA兄貴には目をかけず、弟のつみたてNISAの普及を狙っていたはずです。
それは、遠藤さんに引き継がれてからも変わったとは思えない。
それにもかかわらず、遠藤長官はNISAの恒久化を望むのかい?
森さんとは考え方や温度感が違うのか?
今回のNISA恒久化見送りをプッシュした人は、安倍さんや麻生さんなのかは不明です。間違いなくアドバイザーの助言はあったでしょう。
でもいい判断なんじゃないかな。
「貯蓄から投資へ」のコンセプトを実践するには正しい道筋、方法論が必要です。それが出来の悪い兄と優等生の弟が混在してたらユーザーは迷っちゃう。ジャギとケンシロウくらい優劣がはっきりしてたら分かりやすいけど。
『現行制度は富裕層への優遇だとの指摘もあり・・・』と報道されてるけど、上記赤字の3つのロジックを発言すれば、また「2000万円問題」を野党から蒸し返されるから、方便で言ったんだと思います。
むしろ遠藤さんの考えが分からないことと、麻生さんと連携が取れてなさそうなところが不安だな。
金融庁が一般NISAの恒久化を求めたのも分からんでもないです。自分たちが生み出した兄貴分で、『つみたてNISAはやらないけどNISAならやる』という層に刺さっていることも知っている。
でも、新規ユーザーを迷わす要因にもなるだろうし、『よく分からないからどっちもやらない』っていう層もいそう。
だったら、そんな分かりづらいNISAはバッサリ捨て去っていいんじゃないかな。
2018年に引き続き、2019年も投資信託はいい商品が続々登場しています。
そして、信託報酬の値下げ合戦も私たちにとって嬉しい戦いです。
長期・分散のつみたてNISAを利用した投資信託は今、日本投資史上最も輝いています。
今後とも、遠藤さんにはしっかりとリーダーシップを取ってもらいたいね。
具体的には、
こんなところかな。
iDeCo(イデコ)は自分たちでは動けないから、根回しが必要です。iDeCoの成功は自分(金融庁)の成功と考えたほうがいい。だって同じユーザーが両方使ったりするからね。
iDeCoで悪い商品掴んで、印象悪くなってそのまま元本確保型にスイッチングされ、検討していたつみたてNISAに手を付けずに投資人生が終わった、なんて人もいるかもしれません。
あとは成功体験の噂が増えること。
ただ、こればっかりは時間がかかる。
あと5年くらいかな。そのころには芸能人とかインフルエンサーが「つみたてNISAって悪くないよ」的なことを言って、良さげな空気が流れていると思う。
私?
正直、NISAでもつみたてNISAでもどっちでもいいかな。
NISAが10年続くならそれが理想だけど、そうはならないか。
とりあえず今まで通り、来年2020年も一般NISAを使う予定です。
でも、今回恒久化を見送っただけで、「延期」や「期間延長」の目がなくなったわけじゃない。
焦ってすぐ動いてもメリットが多いとは限らない。
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