ミドル級の下落から続伸したときは利確野郎に気を付けろ!
利確野郎に気を付けろ!
いや~ ブログで初めて命令形を使ってみましたが胡散臭いですね~(笑)
投資本とか自己啓発本で特に多いのが、
「○○したいなら○○しなさい!」
このかたち。
「誰がお前の言うことなんて聞くもんか!」
って思いつつ本を開いちゃうダメな私。
ただ、その手の本の8割は中身がないです。
なので、そういった本は目次を読んでから気になる箇所だけババ~っと斜め読みすれば5分の立ち読みで欲しかった情報はゲットできます。
あれ? 中身がないとか言ったら自分にブーメランだ(笑)
今回の世界同時株安は「ミドル級」だと知れ!
中身がないかどうかは己の眼(まなこ)で刮目せよ!
命令形にこだわる必要はないのですが、今回だけノリで続けてみましょう。
さて、今回の世界同時株安がいつまで続くかまだ不透明ですが、下落の大きさはヘビー級まではいかないまでも「ミドル級」は確定していると言っていいでしょう。
10月3日を境に、10月4日の急落から10月29日の10月最安値までかなり落ち込みました。
個別株では20~30%も下がった株も珍しくなく、改めて個別株の恐ろしさを認識した次第です。
指数では、S&P500とNYダウが約-10%ほどの下落。
NASDAQ総合は約-20%まで落ち込みました。
ここまで下げれば、バンタム級やライト級とは言えません。
十分ミドル級には達しているでしょう。
続伸したからって喜ぶな!
日本時間10日31日の22:30NYオープンはほぼ続伸(※)
3指数は以下。
S&P500 : +1.07%
NYダウ : +0.94%
NASDAQ : +1.61%
NASDAQが大きく続伸しました。
※続伸=前営業日から続けて値上がりすること。
そういえば、昨日フェイスブックが時間外で大幅下げだったのに先物でもすぐ反発してました。
それで、今日のNYの寄り付きでも大幅なプラスだったので予想が外れましたね。
上値抵抗線を突破したからって浮かれるな!
前回記事でも言いましたが、10月は1日おきに上げ下げを繰り返し、上がるときの終値は小幅に、下がるときの終値は大幅に下がることによって下落トレンドができていました。
前回記事
しかし、10月30日夜から明けて11月1日は大幅に続伸したため、各指数がついに上値抵抗線(レジスタンスラインとも言う)を突破しました。
以下は3指数の1時間足チャート。青い斜め線が上値抵抗線。
S&P500
NYダウ
NASDAQ
10月の下げで-20%と大きく落ち込んだNASDAQは上がるときも大きく上がっていますね。
1時間足ではすでに上昇トレンドに入っています。
機関投資家の利確に気をつけろ!
しかし、ここからレンジ相場はもちろん、再度下落していくことはミドル級やヘビー級の下落局面ではよくあることです。
なぜなら、機関投資家や大口投資家が「利確」=利益確定の売りを大量に行うからです。
これが、10月の第2週までで終わっていたような短い期間の下落で、かつ、今回のように大したファンダメンタルズの要件がない場合なら再び上昇局面に入っていたかもしれません。
しかし、約1ヶ月続いた下落相場では「戻ったか!?」と見せかけての最安値更新、なんていうパターンは十分あり得ます。
ひふみの藤野「私は利確という言葉が嫌いだ」って言ってるのを知っていたか!?
あれ? タイトルを命令形にできませんでした(笑)
ひふみ投信の運用会社、レオス・キャピタルワークス株式会社の代表である藤野英人さんが常々このサブタイトルを言っています。
以下記事の引用。
(中略)
藤野:私、「利確」(利益確定)という言葉が本当に嫌いなんですね。利確できる投資家がいちばん賢いという風潮が昨今、非常に強まっています。たとえば、小売業にセリアという会社があります。この会社の株価って私が投資を開始した時期と比較すると今は20倍以上にもなったのですが、利確至上主義の投資家は、おそらくここまで持ちきれなかったでしょう。
東洋経済オンラインより引用
ふむふむ。
なるほど。
利確はだめなんだ、と言いたいことはわかりますし、半分は正しいと思いますが、私の考えは違います。
投資はどこまでいっても自己責任であり、ゆでガエル(※)のように思考停止して、
「米国株だったらすべてバイ&ホールドでいいんだ!」
みたいに思うのは危険だと思っています。
※ゆでガエルとは
『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』
Wikipediaより引用
じゃあ、バイ&ホールドしないかっていうと、基本はするんですけどね(笑)
これは投資スタンスや心構えの問題であり、スーパーヘビー級の暴落のときに適切な判断ができるかに関わってきます。
しかも、スーパーヘビー級の暴落は2~3ヶ月か、長ければ半年くらいに渡ってダラダラと下がっていく可能性もあるので、頭がゆでガエルになりやすくなると思うんです。
当ブログでは分散していても個別株の投資は推奨していませんが、暴落時の個別株では損切りが必須でしょう。
VOO(S&P500)などのETFはバイ&ホールドが基本だと思っています。
11月2日雇用統計を見てから考えろ!
米国株相場が短期的な上昇トレンドに入ったとしても、機関投資家、大口投資家の利確下落を警戒したほうがいいでしょう。
なので、下落からの押し目はチャールズ・エリスが言う「稲妻が輝く瞬間」(※)ですが、今は少し堪えることをおすすめします。
※稲妻が輝く瞬間
(中略)S&P500に1ドル投資したケースで(中略)過去72年間のうち、ベスト5日を逃すと利益は半減してしまう。
(中略)投資家は「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。
チャールズ・エリス氏著書【敗者のゲーム】より引用
また、明日11月2日の21:30に発表する世界で一番注目される指標、「米国雇用統計」を確認し、週明け11月5日月曜日以降の相場を見ながら投資戦術を考えても遅くありません。