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米国株は最高で、日本株はクソというのは間違っている

『投資するなら米国株は最高で、日本株なんてクソだ』みたいな言い方をする人がたまにいます。

 

投資は個人の自由。

そして投資は自己責任なので、人が何に投資をしてもいいのですが、米国株は最高で日本株はクソというのは間違っていると思います。

 

日本株はスーパーサイヤ人じゃないけど

日本株への投資はクソではありません。カスでもクズでもゴミでもありません。

 

上図のようなニュアンスで表現する人もいますがそんなことはない。

 

ドラゴンボールに例えると、クソとはラディッツです。日本株はラディッツほどひどくない。

 

ま、当然スーパーサイヤ人にはなれませんが、当てはめるならヤムチャかナッパあたり。

特に、ここ10年ほどはクリリンのごとき素晴らしい活躍をしています。

 

え? どっちにしてもモブキャラだって? いえいえ、ラディッツと一緒にしてはいけません。

 

日本で暮らすなら日米株の差は小さくなる

日本株はクリリン並みに悪くありませんが、見方によっては「日本で暮らすなら日米株の差は小さくなる」という言い方が適当かもしれません。

 

理由はこちら。

① 日本株は為替変動リスクが少ない。

② 日本が低成長でも株式のリターンは得られる。

③ 長期積立投資なら勝率が上がる。

 

特に①が理由の7割くらいを占めています。

順を追って説明します。

 

① 日本株は為替変動リスクが少ない。

「日本株は為替変動リスクが少ない」

これが、「日本で暮らすなら日米株の差は小さくなる」と思う一番の理由です。

 

日本で暮らすなら、家賃や食費、光熱費など、支出に占める割合が多い項目は日本円で支払っているはず。つまり普段必要なのはドルじゃなくて円。

 

円安時に米国株に投資をして、出口付近で大幅な円高になっていた場合、株式のリターンは吹き飛ぶ可能性があります。

これが「為替リスク」です。

 

1つの考え方で、

『トヨタやユニクロなど、日本の株価に大きな影響を与える銘柄はグローバル企業だ。だから日本株だって為替リスクに巻き込まれるんだ。同じく巻き込まれるなら米国株でいい』

という理論があります。たしかに少し当たっています。収益に影響される株価は、為替差損益も織り込まれているからです。

 

しかし、絶対に連動するわけではありません。

下は過去20年のチャートで、赤が日経平均青がドル円相場です。

為替の変動に株価が強く影響されるときもありますが、そうでないときもあります。

 

仮に、AさんとBさんがいて、

Aさん 米国株100%

Bさん 日本株100%

のようなアセットだった場合、リターンがいいのはどっちか置いといて、為替の変動に大きく影響されるのは「米国株100%のAさん」なんです。

 

他には、

『低成長の国は通貨安になるんでしょ? だったら円安ドル高に将来は振れていくんじゃない?』

という考え方もあります。もちろん将来のことは分かりません。

 

ただ、長期のドル円相場は日米の「実質金利の差」でほとんど決まります。

 

2019年現在、

アメリカは金利が高くてインフレ率も高い。(日本よりはるかに)

日本はマイナス金利でデフレが続いている。

 

日本で、サービス業の価格は徐々に上がっていますが、全体としてはまだデフレ。

この状態がいつまで続くか分かりませんが、現在は日米の圧倒的なインフレ率差があり、かつ名目金利差もかなりもある。

 

仮に、両国のインフレ率が今のままでも、実質金利差はどんどん広がっていきます。つまり、どんどん円高ドル安になるわけです。名目金利差が同じだったらね。

 

今の現状を見て、「10年後は1ドル140円くらいになっているかな~」なんて私は全然思えません。

 

実質金利差とドル円の相関についてはこちらを見てください。

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日米インフレ率差が縮まらなければ、ずーと円高=実質金利差が影響 - 2024年にFIREするぱたるの米国株ブログ

 

② 日本が低成長でも株式のリターンは得られる。

これ実は、私はかつて勘違いをしており、「低成長な国の株式投資は意味がないんだ!」と思っていたんです。

まさに、冒頭で言った「日本株=クソ」と思っていました。

 

そこに、不意にカンチョーをされたような衝撃で間違いを知ったのが、山崎元さんと水瀬ケンイチさんが書いた「ほったらかし投資術」を読んだとき。

「日本は低成長なのだから、日本株に投資して儲かるはずがない」と言う人が時々いますが、投資家が将来の低成長を既に知っているなら、現在既にそれなりに低い株価になっているはずなので、今の株価に投資した場合、「リスクを考慮した利回り」並の収益率を期待することができるはずなのです。

ほったらかし投資術 152ページ 山崎元さんパートの分より抜粋

「言われてみればその通り!」と思いました。ホントびっくり。

 

③ 長期積立投資なら勝率が上がる。

以前、こちらでも紹介しましたが、以下のようなチャートで「積立投資」をした場合は③が圧倒的に儲かるんです。

 

③はリーマンショック後の日経平均のチャートに似ています。

つまり、この頃から日経平均に「積立投資」をしていればしっかりリターンは取れているんです。やり方次第で成功できる例ですね。

 

上記内容の詳細はこちら。

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米国株熱に浮かれず冷静な判断をしよう

最近は、米国株の手数料が安くなったり、ニュース番組で「日本株じゃなくて世界株、または米国株に投資しよう」などといっているコメンテーターも出てきたりして、「米国株熱」の高まりを感じます。

 

本やブログも含めて、二者択一のような極端な投資法を推奨する例もあるようです。

 

冒頭でも言ったように、投資は個人の自由。そして投資は自己責任なので、人が何に投資をしてもいいのですが、他人も自分も一度は疑い、冷静に判断することをおすすめします。

 

少なくても、日米株はここまで極端じゃないと私は思っています。

 

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