外貨MMFはおすすめしない理由 ④米国株の待機資金先は?

前回の内容は、「FXと外貨預金のメリット、デメリット」と、「オススメ証券3社」というものでした。

前回記事

 

内容を見た方は、

「米国株投資の待機資金先にFXは使いづらい」とか、

「資金は適時に素早く使いたいから定期預金は不向きだ」

と思われた方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、「 住信SBIのドル預金の利回り0.5%じゃあ、100万円預けても4000円にしかならないじゃない」

「 多少リスクを取っても高い利回りを得たい」

という方もいるかもしれません。

 

私も同じように思いました。

 

外貨MMFの金利は1%を超えている

「何かないかな・・・」

 

「あっ! 外貨MMFってどうだろう? たしか売買手数料無料だったな。利回りはー? どれどれ? おっ! 1%超えてる! よっしゃー! これに寝かせたれ~」

 

そして私はSBI証券のドル建て外貨MMFを5000ドル購入しました。

 

後からわかる落とし穴があるとも知らずに・・・

 

外貨MMFとは

MMFとはManey Market Fundの略で、つまり外貨で運用する投資信託のことです。外貨建てMMFとも。

外貨MMFは、元本の保証はされていないものの、外貨預金に近い安全性を重視した運用がされていて、金利も外貨預金より高いのが特徴です。

 

例えば、ドル建て「ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド」の金利は0.9%~1.1%弱。※

(※追記 2018年11月19日現在では、ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンドが1.910%まで上昇)

 

投資先は、OECD加盟国政府機関などの証券、コマーシャル・ペーパー(CP)、各ファンドの通貨建の短期債券、証書などになります。

 

過去に元本割れしたのは2001年、アメリカの不正会計事件「エンロン事件」のときだけのようなので、値下がりリスクはとても少ないといえます。

信託保全もされているので、仮に買ったところの証券会社が倒産しても資産は守られます。

毎月末に分配金が自動的に元本にプラスされるので、利息が利息を生む「複利効果」も期待できます。

 

売買手数料が無料で「ほぼ無リスク資産」、年利1%でさらに複利効果があるなら「これサイコー!」と思いました。

 

外貨MMFを買って売っての往復「為替手数料が高い」

そして、ドル建て外貨MMFを5000ドル購入。

後で取引報告書の約定レートを見たら109.4ドルで約定。

 

「あれ? もう少しドル安で買ったはずなのに・・・ そっか、約定タイミングはリアルタイムじゃないな」

「いや、それにしても違うな・・・ 為替手数料があったのか? いくらだ? 25銭か? うーん、高いな・・・やっちまったか」

 

サイトをよく見るとその旨の記載がありました。よく見なかった自分が悪いが、SBIよ、わかりにくいぞ。

ちなみにマネックス、楽天証券も25銭です。(スプレッド、為替スプレッド、為替手数料はみな同じ意味です)

そのときはあまり深く考えず時は過ぎ、毎月3ドル強の分配金が入ってきました。税引き前で4ドルほどですね。

 

「おっ、今月の分配金は3.35ドルか、先月より15セント増えたな。ムフフ、カワイイやつめ」

などと管理画面を見ながら数字を愛でていたました。

 

・・・4ヵ月後・・・

 

「そろそろETFを買う潮目かな。MMF解約するか」

「そういえば、買うとき為替手数料高かったな。片道25銭で往復50銭か。てことは5000ドルで2500円の手数料」

「・・・え?・・・」

「1200円くらいマイナスじゃないの!」

 

買い目の機会損失と目先の1200円の損失を秤にかけてみる。

 

「・・・今は1200円を捨てた方がいいな・・・ぐぬ」

 

為替レートは112.00円前後。円転すれば為替差益で11000以上の儲け。目先の1万円を取るか? いややめておこう。(後でわかるが目先の1万円取ることが正解)

為替手数料をガッツリ取られた約定レート111.75円で売却。

 

「ETFは無事購入できたし、損失は勉強代で良しとするか」

と、自分を慰めていたが、損失は1200円で済まなかった。

 

外貨MMFを解約⇒ドルのままなのに為替利益の税金を取られた!

後日、「譲渡益税徴収のお知らせ」が届いた。記載には、

 

徴収額(税金 20.315%):2371円

 

「ん? 何? 税金かかってるのか? プラス11677円の為替利益? いやいやいや、円転してないよ! 為替利益って何? ドルのままETF買ったよ! ドルのままだって!」

 

「利益出てるどころかすでにマイナスなんだけどー!」

「・・・イナスなんだけどーぉ・・・」

「・・・んだけどーぉぉぉ・・・・」

 

ショックのあまり、薄れ行く意識のなかでぱたるはこう思った。

 

「外貨MMFはもういいよ・・・」

 

2016年の外貨MMFの税制改定

2016年1月の税制改定により外貨建てMMFの税金は以下が課税対象になりました。

  • 分配金の課税
  • 売却時の課税

これだけ見ると普通の株やETFと変わりません。

 

しかし、ぱたるの事例でもあるように、ドルからドル建てMMFを買い、それを売った場合、「円換算」で利益が出ていれば課税され、マイナスであれば税金が戻ってくるようです。

円からドル建てMMFを買っても同様です。

ドル建てMMFを売るときに「円で受け取る」ことで課税対象になることは合理性があり納得できます。しかし、ドルで受け取る場合、為替差益があるはずもなく、それが課税対象とは腑に落ちません。

 

SBI証券のサイトを確認。「よくある質問」にこう書かれていました。

Q:外貨建MMFを特定口座で取引した際、譲渡損益はどのように計算しますか?


A:特定口座における取得コストは、国内外の商品にかかわらず、すべて円貨ベースで算出し、譲渡益税に関しても円貨にて徴収いたします
※分配金にかかる所得税などは、特定口座の開設の有無に関わらず受取時に徴収されています。

以上の記載。外貨MMFの「商品ページ」には載っていませんでした。

 

マネックス証券では、

譲渡価格は外貨金額に約定日のTTBを掛けて日本円に換算したうえで、損益を計算します。

こちらもよくある質問に載っていましたが、商品ページには載っていませんでした。

 

ちなみに楽天は、

外貨建てMMFの譲渡益の税金は20.315%(所得税15.315%・住民税5%)の申告分離課税となります。 取得価額は約定日のTTS、譲渡価額は約定日のTTBで損益を計算します。

わかりにくいですね。SBI、マネックス、楽天の3社の中でも、楽天のサイトはわかりやすいことが多いのですが。

 

外貨MMFを売ってドルのまま受け取ることはそんなにレアなことなんでしょうか?各社とも「円換算」で利益が出ていれば課税される旨を、商品ページに目立つように載せてほしいものです。

 

以上、シリーズ4部「米国ETFの待機資金はどこに置く?」をお伝えしました。

 

米国株の一種である「米国ETF」。それを扱っている日本の証券会社は、会社の規模、競合に追随する姿勢を見ても、

  • SBI証券
  • マネックス証券
  • 楽天証券

の3社がリーディングカンパニーであることは間違いないでしょう。

 

SBI証券が頭ひとつリードしていると思いますが、他2社も虎視眈々と首位の座を狙っているかもしれません。

 

特に、楽天証券はバンガード社と提携して、人気の「VT」や「VTI」の投資信託を商品化したことにも表れるように、業界のイニシアチブを取ろうししているのではないでしょうか。

それかSBIと2強体制を目論むか。

 

仮に、より多くの日本人が投資に前向きになり、さらに投資先に米国株を選ぶ人が増えれば各社のサービスはより良いものになるでしょう。

DMMグループあたりもそろそろ米国株事業に乗り出すかな?銀行業の免許はまだ持ってないか。いずれにしてもそうなったら面白そう。

なので、2019年、2020年以降にはこのシリーズ4部のコンテンツも古くなって使えない可能性が高いですね。

 

そうなれば、それはおそらくユーザーにとって良いことだと思います。

 

過去のシリーズはこちら。

 

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