1月13日に「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」の結果が発表されました。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は初登場で3位でしたが、「実質1位」だったと思います。
そのわけとは?
2018年の順位はこちら。
『順当だな~』
と思う順位もあれば、
『え?これがこの順位?』
と意外に思う順位もありそうです。
ちなみに2017年の順位はこちら。
2018年の順位が、前回2017年からどう変化したか見てみましょう。
今回 | 前回 | ファンド |
1 | 13 | eMAXIS Slim 先進国株式インデックス |
2 | 2 | ニッセイ外国株式インデックスファンド |
3 | 初 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
4 | 3 | 楽天・全米株式インデックス |
5 | 5 | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) |
6 | 11 | セゾン・バンガード・グローバルバランス |
7 | 初 | VT |
8 | 初 | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
9 | 1 | 楽天・全世界株式インデックス |
10 | 初 | eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) |
ほほ~。
昨年1位の楽天全世界が9位か。
初登場4つの内、3つが「eMAXIS Slim」ブランド。強いね~。このブランドは。
ETFは7位のVTのみで、これまた初登場。
先進国株のみが2本
アメリカ株のみが2本
全世界の株が4本
バランス型が2本
このような結果でした。
もし、上記の2018年にトップ10入りしたファンドが、すべて年初から存在していれば、多分、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が1位だったんじゃないかな。
だってこのファンドは2018年10月31日に設定されたばかりで、Fund of the Year 2018の受付期間は、2018年11月1日から11月30日までの1ヶ月間だけだったからです。
ほぼ、数日から数週間で初登場3位に上り詰めたわけです。
今回241名(有効投票人数)のブロガーが投票しました。
私も投票しました。
ブロガー1人につき5ポイント持ち点を持っており、5点全部を1ファンドに投票してもいいですし、5ファンドに1点ずつ振り分けてもOKのルールでした。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」には多くのポイントが入ったからこそ、1ヶ月も評価できる期間がないのに3位だったのです。
今回の結果で、どのブロガーがどのファンドに何点入れたかは公表されません。
しかし、投票の「総意」はある程度はっきり出たと言えるでしょう。
そのポイントは3つ。
① 全世界に分散投資したいが、なんだかんだ日本が大好き
② 信託報酬は0.2%未満
③ ETFはマイナーで、投資信託がメジャー
上位を見ているとそう感じます。
オールカントリーと同じく初登場だった、「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」は今回10位。
やっぱりみんな日本が大好きなんです。全世界なのに日本が入っていない投資信託は嫌なんです。きっと。
1~2位は日本抜きの先進国ですが、先ほど説明した通り、設定日が早かったらオールカントリーが1位の可能性はあったと思います。
これもはっきり意思を示した部分ではないでしょうか。
信託報酬の比較をしてみます。
3位 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.15536%
9位 楽天・全世界株式インデックス 0.2196%
先行して人気を得た楽天全世界(通称楽天VT)は1位から9位に転落。
かたや、Slim オール・カントリーは初登場3位。
楽天VTは隠れコストが高いとも言われているので、ブロガーの皆さんは楽天VTに「NO」を示したわけです。
今や、人気ファンドの地位を得るには「信託報酬は0.2%未満」が常識になっているようです。
まあ、楽天VTがセゾン・バランスやSlim バランスにまで負けたのはびっくりしましたが。
これはしょうがいない部分もあります。
企画運営委員会のサイトにはこう書いています。
対象となる投資信託
2018年10月31日までに設定された投資信託(ETF含む)。
海外籍ETFについては、日本の証券会社を通じて買付可能なものを対象とします。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018 - www.fundoftheyear.jp |
はっきりと「投資信託」と書いています。ETFは括弧扱い・・・。
こうだったらまた違ったのか?
「2018年10月31日までに設定されたETFや投資信託」
あまり変わらんかな。
だって、サイトの趣旨にこう書いています。
証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントです。
これは投資信託の歴史を踏まえる必要がありますが、要約すると、
『おい! 証券会社や銀行の窓口で投資信託売ってるお前たち! 素人だと思ってクズ商品を売りつけるな! お前らのような輩がいるから日本に投資が根付かないじゃねーか!
もう~いい! 俺たちでいい商品広めてやる! そうだ! やるんだ!』
要約するとこうなります。(意訳?)
なので、今までクズ投資信託を売りつけられていた過去との、決別の意思が込められている企画だと思うんです。
そうなると、
「いいETFを広めるぞ!」
ってなっても、多くの人は、
『はぁ・・・?・・・』
となってしまうんです。
だから投資信託がメインになるのは何も不思議ではないのです。
私だって、投資に興味を持っている人に説明する時に、
「俺はETFやってるよ。買い方はね・・・」
と説明して、
『うわっ、なんか大変そう!』
という反応だったら投資信託を勧めます。
私は今回のFund of the Yearにどのファンドを投票したか?
前回記事でたいして引っぱるほど面白くはないのに、引っぱってしまったので答えを教えます。
前回記事
当ブログは2018年2月から開始しており、昨年、2017年は投票できませんでしたが、今年初めて投票しました。それは、 「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」 タイトル通り、自分が良いと思うファンドに投票して後ほどランキングが発表されるというイベントです。 ファンドは投資信託かETFで、日本の証券会社で買えるものに限られます。 以下、投票方法について運営サイトの情報。http://www.fundoftheyear.jp/2018/投票方法投票者一人について5ポイントを持ち点とします。この5ポイントを1つから5つまでの... 「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2018」に投票しました - 2024年にFIREするぱたるの米国株ブログ |
持ち点5点の内、以下のように振り分けました。
下のコメントは、投票時(昨年11月)に、何でこう振り分けたのか、メモしておいたものを記載します。(つまり過去に書いたメモ)
4点 : HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)
「ETFはそもそも上位に来ないであろう。しかし、10~11月の世界株安でも鉄壁のディフェンスを誇り、かつ高配当のHDVは私のコア銘柄である。これを選ばずして何を選ぶというのだろう」
これは「ぱたる的」に外せません。
って、自分のコメントにコメントしている(笑)
1点 : iFree S&P500インデックス
「S&P500系、VTI系の投資信託ではこれが一番『実質リターン』がいい。私はETF派だが、日本人にベターな投資を伝道するには投資信託しかないと思っている。よって2本目はこれ。3本目以降は持ち点ゼロのためなし」
そう、信託報酬とかベンチマークとかに関係なく、「実質リターン」の違いがあるんです。
例えば、ニッセイ外国株式インデックスファンドと楽天VTIだったら、米国株オンリーの楽天VTIがいいはずなのに、実際は楽天VTIのほうが悪い。
なので、iFree S&P500インデックスと楽天VTIなら、さらに楽天VTIは悪いわけです。
これが隠れコストの影響なんだろうか?
このあたりは徐々に他のブログでも書き始めるでしょうから(もう書かれているかも)、楽天はiDeCoで苦戦するかもしれません。
iDeCoなら今はSBI証券がおすすめです。
新しくiDeCo(イデコ)を設定する人はSBI証券がおすすめすでにiDeCo(イデコ)を始めている人はおそらく以下の証券会社が多いのではないでしょうか。 SBI証券 楽天証券 マネックス証券 上記であれば、商品、手数料なども全く問題なく、新しい商品が出てきてもスイッチングと言って商品の入れ替えもできるので、後は自動的に積み立てるだけです。 しかし、これから新規でiDeCo(イデコ)を始める人に、あえて1社すすめるとしたら「SBI証券」をおすすめします。(2018年10月現在)なぜなら、2018年11月からiDeCo(イデコ)... iDeCo(イデコ)はSBI証券がおすすめな4つの理由 2018年11月 - 2024年にFIREするぱたるの米国株ブログ |
ただ、私は現在、楽天証券のiDeCoで100%楽天VTIを選んでいますが、すぐに切り替えるつもりはありません。
こういったものは、時間と共に誤差が収束していくこともあるためです。
とりあえず、2020年頃まではこのまま楽天でいくでしょう。
多分ですけど、有効投票241名中、米国株ブロガーの数は少ないじゃないかな。
なんとなく。
だって、多かったら上位には、
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
楽天・全米株式インデックス
バンガード・トータルストックETF(VTI)
このあたりが入っているはずなんだよね。
さっきの、iFree S&P500インデックスなんて今回17位だもん。
やっぱり、米国株はまだまだマイナー。
やっぱり、みんなオールカントリー(オーカン)好きなのね。