PFFは「高配当ETF界」のスーパースターです。
現在の配当率は「6.31%」(2019年1月11日現在、YAHOO! FINANCEの参考データより)
配当率の高さでこいつに敵うヤツはいません。
以下は、配当率3%を超えているETFの一覧です。(配当率順)
ETF | 配当率 | 経費率 | 配当回数 |
PFF | 6.31 | 0.47 | 毎月 |
SPYD | 4.14 | 0.07 | 年4回 |
DHS | 3.75 | 0.38 | 毎月 |
HDV | 3.67 | 0.08 | 年4回 |
VYM | 3.40 | 0.08 | 年4回 |
DVY | 3.31 | 0.39 | 年4回 |
(2019年1月11日現在、YAHOO! FINANCEの参考データより)
配当率でPFFは断トツの1位。
2位を2%以上も引き離しています。
毎月配当も嬉しい。
高配当なPFF坊やは「鈍感力」も際立っています。
良く言えばマイペースとも言える。
PFF坊やは、同じクラスのS&P500君やダウちゃんが盛り上がっていても、1人で落書きの教科書と、外ばかり見ているようなヤツです。
下は、2018年の4月から9月までのPFFとS&P500を比較したチャートです。
赤がPFF
青がS&P500
S&P500君は盛り上がっているのに、坊やはむしろ下がり気味。
自分の存在が何なのかさえ、解らず震えているのでしょうか。
次は、2018年の1月から6月。比較は先ほどと同じ。
何かに例えるのも飽きたので普通に解説していきます。
S&P500はひどい乱高下をしていますが、PFFは非常にボラティリティが小さく、価格の変動が少ないですね。平均で36~37ドルくらい。優先株の特徴が出ており、債券的な値動きです。
「価格変動の少なさ」
これがPFFのもう1つの「売り」です。
・・・
いや、売り「でした」
次は、2018年の年間チャートです。比較は先ほどと同じ。
S&P500は10月から急落していますが、かつてどんなときも涼しい顔をしていたPFFも一緒に下がっています。
たしかに、S&P500より下がり幅は小さいものの、売りの1つだった価格変動の少なさは影を潜めています。
チャートでは視覚的に分かりやすく捉えることができました。
次は数字で比較してみます。
急落する直前の10月3日から、12月31日までの※騰落率を見てみましょう。
※騰落率=期間Aから、期間Bまでの価格の変動率。
日付の列は価格(ドル)
10月3日 | 12月31日 | 騰落率 | |
S&P500 | 2901.61 | 2506.85 | -13.6% |
PFF | 36.05 | 34.23 | -5.0% |
PFFにしては-5%は散々な結果です。
今後も利上げがあれば、PFFはまた下がるでしょう。
良くて横ばいか。
つまり、元の36~37ドル台には戻らないかもしれない。
これらの結果を踏まえて、PFFをどう考えるかは自分の投資戦略と、投資家個人の性格によって大きく2つに分かれるでしょう。
それは、PFF肯定派とPFF否定派です。
まずは否定派だったらこう言うかな。
『元々キャピタルゲインは期待できない上に、価格まで下がるのか。管理画面でずーとマイナスの色になっているのを見るわけ?俺は嫌だね。
高配当はたしかに魅力だけど、価格が下がるならデメリットのほうが多すぎる。高配当ETFを買うならHDVとかVYMのほうがいいね。PFFは要らん』
なるほど。
次は肯定派。
『多少下がってもボラティリティが小さく、下げ率が低いことは変わらない。下落局面では他が大きく落ち込んでもPFFは堪えてくれる。頼もしいよね~。
政策金利は4%5%と上がっていくわけじゃない。3%弱で頭打ちになる。だからPFFも下がり続けることはないだろう。
まあ、価格が下がれば安く買えるからインカムゲインにはむしろいい。結果的にゲットできる配当金は増えていくよ。
百歩譲ってイマイチだとしてもこれほどの高配当ETFが他にある?』
なるほど。
私はどっち派なのか?
・・・
私は「バランス派」です。
まあ、「肯定に近いバランス派」になるでしょうか。
肯定に近い理由は、PFFは年金戦略の一端を担ってくれる、サポーターと捉えているからです。
年金支給は繰り下げ(先延ばし)したほうが年間に貰える金額が多くなります。
本当に人生100年時代ならば、貰える金額は多いほうが不安を減らせます。
じゃあ、65歳から貰うんじゃなくていつもらうか?
68歳?70歳?75歳?
アーリーリタイヤするにしてもしないにしても、人生に多くの選択肢を与えてくれる要素のひとつが「安定したインカムゲイン」です。
安定したインカムゲインがあれば、老後にあえて働いてもいいですし、もちろん働かないことも選べます。
「選択肢が増える」ということが大切なんです。
20代の若い人も含めて、投資戦略とは年金戦略と言い換えることもできます。
年金戦略の要になるのはもちろん公的年金です。
そして、そのサポートをするのが、安定したインカムゲインによる私的年金と言ってもいいでしょう。
その私的年金の役割にぴったりなPFFを、私はまだ高く評価しています。
昨年ほど積極的に買い増すことはしませんが、逆張りでちょこちょこ買っていくつもりです。
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