右肩上がりのチャートはトータルリターンが高いとは限らない

投資全般

ー 右肩上がりのチャートはトータルリターンが高いとは限らない ー

 

って聞いたら『そんなわけあるかよ』って思いますよね?

個別株であれ、投資信託であれ、もし「早い時期に一括投資」できた場合は右肩上がりが最強です。

 

でも普通の個人投資家なら、大抵はドルコスト平均法(積立)だったり、押し目買いだったりして、数年から10年くらいのスパンで徐々に買っていくスタイルが一般的はでないでしょうか。

 

特にドルコスト平均法で買う場合、最もリターンが高いのはガッツリと下落したときも買い続けていた場合なんです。

 

しかも、超モメンタム株のような45度くらいにチャートが上がる場合はさておき、じわじわ上がっていくような場合はその差は微差ではありません。

「一括&右肩上がり」と比べて、「下落が深く長いドルコスト」のほうが圧倒的にリターンが高いんです。

 

元の価格に戻らなくてもリターンがいいなんて!

下図に、とあるファンド①、②、③に投資した20年チャートがあります。(3商品いずれも、基準価額100円から開始)

「毎月1万円の積立投資」をした場合で、最もトータルリターンが高いチャートは何番か分かりますか?

冒頭で伝えたとおり、答えは「3番」です。

3番は始め大きく下落し、その後上がるも価格は65円と、結局元の基準額100円に戻りませんでした。それにもかかわらず、リターンが高いのは1番じゃなくて3番なんです。

 

上記のシミュレーションの積立額の合計は、20年間でいずれも「240万円」です。

3商品のトータルリターンの高い順は、

③ ⇒ +51.9%(364.6万円)

① ⇒ +21.6%(292.0万円)

② ⇒ -20.1%(191.6万円)

こうなります。ね? 圧倒的に違うでしょ?

 

3番がいい理由は、「価格が下がった時は、同じ1万円でも多くの口数が買えるから」なんです。

そしてもう1つ大切なポイントは、「最後に価格が上がっていること」

 

①は「理想的な展開」と思いがちですが、③よりは高く買ってしまっているので、そこそこのリターンになるわけです。

 

以前こちらでも紹介したので、詳しくは下記を参照ください。

 

ブログの銘柄比較は要注意

多くのブログやツイッターなどで、銘柄の優劣を比較した様々な情報が紹介されています。

中にはとても参考になる情報もあり、私も大変助かっています。

 

ただ、注意点もあります。

 

先ほどのチャートのように、1番のような銘柄のことをトータルリターンが非常に高い銘柄、3番をダメ銘柄と紹介することがあるんです。

冒頭でも言いましたね。

1番がいいのは1年目に一括投資した場合です。積立投資なら3番に軍配は上がるんです。しかも下げ率によっては倍以上リターンが高いのです。

 

『え? 意味が分からないな、だってリターンが分かるチャートツールで見ると1番のほうが圧倒的にいい数字が出るよ。3番はマイナスリターンのはずだけど』

と思う方。

もう一度言いますが、それは一括投資した場合の意味になるんです。上のチャートで言うと、1年目を開始A地点、20年目を終了B地点として、騰落率を計算してくれるのがチャートツールです。

つまり、一括投資をした場合の計算方法になるわけです。

 

1番のような銘柄を積立保有している人は3番を見て、『3番なんてク○株持ってもしょうがないよ、とっとと売って1番を買ったほうがいい』などと言うことがあります。

 

逆に3番のような銘柄を積立保有している人はそれを見て、『あーあ・・・自分の株もプラスになっているけど、やっぱり1番株がいいのかな~?』などと自信を無くすというコメディのような状況になる可能性があります。

 

一般的な個人投資家は、大金を一括投資することは稀だと思います。

積立か、それに近い買い方をしていることが多いことを考えると、トータルリターンが高い銘柄とは、「谷が深くて、最後に必ず上がる銘柄」になるんです。

 

「最後に上がる」のがミソ中のミソ

「深い谷」がないとリターンが大して上がらないことが分かりましたか?

 

ただ、それは車の車輪で言うと片輪です。もう1つの片輪は、「最後に必ず上がること

つまり、最後に上がらないと「マイナスのまま」ということなんです。

 

・・・

 

さて、では上記チャートの1番銘柄と3番銘柄を持った気持ちで考えましょう。

 

1番について

『よしよし、順調順調♪ 上がってる~♪・・・でも・・・深い谷がこないと儲からないのか・・・う~む、今のままでもいいような、でもダメなような。・・・よし! とにかく積立だ!ドルコストでバイ&ホールドだ! そして金融危機なんかあったときは押し目買いを狙ってみよう』

と考えるのがいいでしょう。

 

3番について

『うわ~、また下がったよ。こいつめ!(怒哀) しっかしこいつ、いつまでこの停滞は続くのかね? 気長な俺もボチボチ気持ちの揺れを抑えきる自信がないぜ・・・でもあれか? ・・・確かこの谷(上がる前提)が爆発的なリターンを生むんだよな~・・・おい! 3番! お前ホントに上がるんだろうな!(笑)・・・よし! とにかく積立だ! それにポイントはダメなときもいいときも金額を変えないことが成功の秘訣だったな。もう~お前を信じるよ!(泣笑)』

と考えるのがいいでしょう。

・・・

と、言いたいところですが(笑)、3番のほうが投資を成功させる難易度が遥かに高いことが分かります。

 

「最後に上がらないとマイナスのまま」

この恐怖との戦い。

自分の保有銘柄に対する冷静な分析を心じゃなくて頭でできるのか。

外野からヤンヤヤンヤ入ってくるダメ銘柄だという雑音。

 

これらを全部自分の頭と心で消化する必要があります。

 

でも、こんなときに強く働くのは頭(論理)じゃなくて、ネガティブなほうに引っぱろうとする心(感情)のほうだったりします。

 

ちなみに、「ナンピン買い」(下値で買って平均取得価格を下げていくこと)とは1つの行為、行動であり、ナンピン買いに良いも悪いもありません。

価格が下がっているときに積み立てを継続する行為も、一つ一つを切り取ればナンピンと呼べるというだけの話で、これも同じく良いも悪いもありません。

ナンピン買いの良し悪しは最終的に結果でしか計れません。

 

超爆上げ銘柄ならどっちが勝つ?

さて、トータルリターンが高い銘柄とは、本当に「谷が深くて、最後に必ず上がる銘柄」だけなのか?

 

実は、上記例で出したチャートはあくまで一例であり、「チャート角度が右45度以上に上がる超モメンタム株を選べば、一括投資でも、積立投資でも右肩上がりチャートが最強」になるんです。

 

ただ、果たしてその方法で「自分の投資を成功させられるのか?」

難易度が非常に高いのは間違いありません。良いときも一瞬かもしれないですしね。エヌビディアのように。(2019年9月現在)

 

結局、無難なファンドが信じやすい

「自分の投資を成功させる」ため、狙いたいのは以下2つの銘柄。

① 大きく下がらず、右肩上がりに上がる銘柄
② 谷が深くて、最後に必ず上がる銘柄

 

・・・でも、銘柄選びにそんな絶対確実なことなんかない・・・。

 

下図、1番になるか、3番になるかは銘柄を買ってからじゃないと分かりません。

 

「長期投資で儲ける」というシンプルな真理を見出したいとき、結局、信じやすいのは無難なファンドに落ち着く気がします。

国際分散ファンドとか米国株価指数ファンドとかバランスファンドとか、そういうファンドです。

 

つまり、例えば3倍レバレッジのNASDAQ100ファンドが最もリターンがいいと仮定しましょう。

しかし、暴落時にマイナス90%くらい下げたとき、そのファンドを信じられず売ってしまう、「長期投資で儲ける」というシンプルな真理にたどり着けないなら、それは絵に書いた餅になるわけです。理論は合っていたが実践できなかった。

 

そんなことになるくらいなら、例えば、人から低リターンとバカにされようとバランスファンドが大正解かもしれないんです。

他にも、大したリターンではないが、ボラティリティが小さい銘柄が大正解かもしれないんです。

 

つまり、投資における成功とは人それぞれになるわけです。

 

自分が信じた銘柄を続けるんだ!

それらを踏まえて、もう一度冒頭で伝えたことを繰り返します。

 

特にドルコスト平均法で買う場合、最もリターンが高いのはガッツリと下落したときも買い続けていた場合なんです。

 

どんなファンド、どんな銘柄であれ、いずれ上がると思っているなら、途中でやめちゃもったいないぜ。

 

それと、積立額は良いときも増やさず、悪いときも減らさないこと。これやっちゃうと爆益の魔法が消えちゃうからね。

あ、もちろん悪いときに額を増やせばさらに爆益のブースターになります。

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