今、米国株の待機資金は現金がベター、MMF・債券比較(2019年7月現在)
待機資金はどこに寝かす?
米国株投資家の皆さん、今すぐ株を買わない場合、投資資金=待機資金はどうしてますか?
『普通に日本円で持ってるよ』
とか、
『ドルの普通預金に入れている』
とか、
『普段は債券で保有して、いざとなったらそれを売って米国株を買うつもりだ』
など色々な選択肢があるでしょうが、今回は「今は現金=米ドルで寝かせるのがおすすめだよ」という話をしましょう。
ボラティリティ、手数料、利回りがポイント
待機資金先の選択肢にはどんなものがあるか?
ポイントは以下の3つです。
まずボラティリティが小さいこと。
値下がりリスクが大きいと、いざ資金を引き出したいときに下がっていたら使いづらいからです。
あとは手数料負けしないこと。
売買手数料が高くつくと、待機資金を引き出したときにマイナスになるかもしれません。
最後に、待機資金もある程度利回りを稼いでくれること。
ボケーとして役に立たないようではお金がもったいない。お金は投資家が寝ているときも、お金自身が稼いでくれてナンボの存在です。
待機資金先9つの選択肢
では、「値下がりリスクの小ささ+手数料の安さ+利回り」を考慮し、待機資金の選択肢をピックアップしてみましょう。
銘柄 | 配当率(金利) | 騰落率 | 安値 | 高値 |
米ドル(普通預金) | 0.7% | – | – | – |
日本円(楽天銀行など) | 0.1% | – | – | – |
MMF | 1.89% | – | – | – |
VGSH | 2.15% | 2.85% | 59.6 | 61.3 |
VCSH | 2.76% | 4.00% | 77.5 | 80.6 |
BSV | 2.15% | 4.49% | 78 | 81.5 |
AGG | 2.69% | 7.69% | 104 | 112 |
SPAB | 2.95% | 8.03% | 27.4 | 29.6 |
BND | 2.76% | 8.97% | 78 | 85 |
上記リストは、こちらでリーマンショック後から現在まで、ボラティリティが小さい銘柄順で抽出したものです。(配当率は2019年7月現在のYAHOO! FINANCEデータより記載)
こうやって見ると、ボラティリティが小さく、配当率が2.76%と比較的高い「VCSH=バンガード・米国短期社債ETF」が悪くない感じ。
または、ほぼ値動きがゼロの「MMF」も低リスクな気がします。現在、SBI証券でドル建てMMFで利回りが高いのは以下の2つ。
ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド 1.893%
ゴールドマン・サックス 1.895%
特にMMFは、あらかじめ住信SBIネット銀行でドル転しておけば、為替手数料なしで購入できるのでお得です。
なぜ現金=米ドルがいいのか?
VCSHやMMFの選択肢も悪くなさそうですが、「今は」現金=米ドルでの待機資金保有をおすすめします。
なぜなら、「為替がどちらに振れるか分からないから」です。
今は利下げムードがぷんぷん漂っており、今後ますますドル安に向かいそうですが、利下げになっても、逆にドル高になることもあるんです。
そうなると、例えば、1ドル107円でVCSHやMMFを買い、109円で売却した場合、円転しなくても為替差益と見なされ、税金を取られるんです。
まとめると、待機資金先に向いているアセットは
- 値下がりリスクが小さいこと。
- 手数料が安いこと。
- 利回りがある程度高いこと。
- ドル高時に仕込めること。
この4つが重要です。
基本は上の3つですが、時期によっては4つ目の為替動向が非常に重要になります。
『お金を遊ばせておくのはもったいないから』
と、良かれと思って債券やMMFを買ったのに、ドル高によってたっぷりと税金を持っていかれ、トータルでマイナスになることもあるんです。
まとめ
住信SBIネット銀行のドル定期には、3ヶ月物で金利2.1%(2019年7月現在)とかもあるので、数千万円資金を寝かせるならともかく、数百万円くらいなら、MMFもドル預金もゲットできる金利の額は大して変わりません。(もちろん10年とか寝かせたら変わるが)
今は、値下がりリスク、為替損リスクを負ってまで、僅かな金利をハンティングしに行くのは割りに合わない。
積立投資にしても、資金を全ツッコミせずにゆったりと余裕を持ち、少額で積み立てつつ、残りはドル預金をただボンっと口座に寝かせる。
一見効率が悪そうな気がしますが、案外打つ手の選択肢が増えていいもんですよ。
あと、精神衛生上も落ち着けるんだ。
ベネズエラみたいなインフレにならない限り、現金は最強アセットです。
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