AT&Tを下落前に外したHDVのディフェンシブ力
AT&Tは9月にHDVから外された
私のフェイバリット銘柄はHDVです。
地味なディフェンシブ銘柄で構成されていて高配当なところが気に入っています。
字面もなんか強そうでカッコイイ感じ。
そんな、下げ局面に強いHDVは、2018年9月にAT&Tを組入銘柄から外しました。
AT&Tのティッカーは「T」
一文字ティッカーです。
他には、ビザ(V)、フォード(F)、メイシーズ(M)なんかも一文字ですが、なにか老舗感が漂います。
その老舗であり、HDVの設定日からほぼ組入比率3位以内を堅守していたAT&Tが外されました。
HDV組入銘柄2018年9月の状況はこちら
こちらは2018年の「AT&T」組入順位表
2018年 | 組入順位 |
1月 | 2位 |
2月 | 1位 |
3月 | 2位 |
4月 | 2位 |
5月 | 2位 |
6月 | 2位 |
7月 | 2位 |
8月 | 2位 |
9月 | 圏外 |
全て2位以内ですね。これ以前の年ももこんな感じでした。
外されたときは一瞬「マジか!」とモニタ画面を見ながら目をこすりましたが、まあ理由が何であれ、そこはあまり頓着しないことにしています。
AT&Tは下降気味
AT&Tは以前からじわじわと下降気味ではあったので、HDVから外されたのはそのあたりが原因か?
それとも、6月に850億ドルでタイムワーナーを買収したけど株価は下がってしまったことが関係あるのか?
ただ、買収案件で直近の株価が下がったからそれが即HDVの選定基準から外れたとも思えません。
もしそうなら、指数の基準はスマートベータどころか「人間が判断している」ことになります。
・・・
あ、そうでもないか。
「買収後、○日以内に株価が○%だった場合、選定ポイントは-○ポイントとなる」みたいな数式をスマートベータに組み込めばいいだけか。
HDVの組入選定基準の記事はこちら(私が入れ替えに頓着しない理由も)
AT&Tの1年チャート、1ヶ月チャート
AT&Tの株価推移を見てみましょう。
以下はAT&Tの1年チャートです。
青がAT&T
赤がHDV
AT&Tは3月から徐々に下がっていますが、5月にガンと下がっています。
その後反発するも、6月15日のタイムワーナー買収後も株価は低迷。
こちらは10月の1ヶ月チャート。
青がAT&T
赤がHDV
HDVもお付き合いして下がっていますが、10月25日にAT&Tは-8.06%の暴落。
もしHDVにそのまま組み入れられていたら大きな痛手になるところでした。
「AT&Tを下落前に外したHDVのディフェンシブ力」なんてタイトルに書きましたがほぼ偶然の可能性が高いです(笑)
9月のタイミングで組入から外れたのはラッキーと言っていいでしょう。
VYMやS&P500、ダウと比較
では、過去1ヶ月と3ヶ月のHDVとその他主要銘柄を比較してみましょう。
比較するのは、
HDV
VYM
VOO(S&P500)
DIA(NYダウ)
以上4銘柄。
まずは3ヶ月チャート。
赤:HDV
紫:VYM
青:VOO(S&P500)
緑:DIA(NYダウ)
下落が少ない順番から、HDV > DIA > VYM > VOO となっています。
続いて1ヶ月チャート。
赤:HDV
紫:VYM
青:VOO(S&P500)
緑:DIA(NYダウ)
こちらも良い 順番から、HDV > VYM > DIA > VOO となっています。
3ヶ月と比べるとVYMとDIAが逆になったただけで後は同じですね。
ついでに5日チャートも見てみましょう。
こちらも順番は同じですが、赤のHDVのボラティリティ(値動きの幅)が比較的少ないのが見て取れます。
これらを見て、「やっぱりHDVはディフェンシブなんだ! サイコー!」と叫びたいところですが、実際は小さく拳を握る程度の感情です。
なぜなら、「やっぱりある程度下がるんだな」という感想と、テスラやアリババなど一部のグロース株は例外なだけで、アップルやアマゾンなど米国株を引っぱる銘柄は、かつてのITバブル崩壊のような危うさが少なく、値動きが激しいだけでそこまで落ちっぱなしにならないと思っているからです。
つまり、相対的にHDVの優位性はそこまで高くならないと思っています。
ぱたるは今後HDVを買うのか?
S&P500などと比較してみたり、HDVの優位性を考察してみたりしましたが結局、私ぱたるは今後HDVを買うのか?
その答えは、
【結論】私は今後もHDVを買っていきます。
理由は、エネルギー、生活必需品、ヘルスケア、公益事業の上位セクターでHDV全体の72%を占めており、「なんだかんだ安定していて高配当だから」です。
10月24日の下げでも、他セクターが大きく下げているところ、公益事業はプラスに転じていました。
今、私たち投資家ができること
10月の世界株安はまだ続いています。米国株が復調するかも見通しは立っていません。
こんなときに私たち投資家ができることは状況に応じた対応です。例えば、
- 個別株の逆張りはしない
- 個別株は自分のルールに基づいて損切り
- ETF・投資信託はホールド
こんなところでしょうか。
「ETF・投資信託はホールド」と書きましたが、グロース系、モメンタム系のファンドはまた扱いが変わってきますので、そこは自分の頭で考えて結論を出すしかありません。
私はQQQなどのグロースの保有割合が少ないため、大幅な下落に金銭的にも精神的にも耐えられます。だからホールドです。(一番重要なのがココロね。判断狂っちゃうから)
そもそも、「ETF・投資信託はホールド」は唯一無二の絶対真理ではありません。
多くの本やブログで「そう書いてあるだけ」なので、そういった常識は疑って、咀嚼して、飲み込んでみて腹落ちできたらOKですが、そうでないなら今以上に下げたときに必ずパニックになるでしょう。
今後、私たち投資家ができること
以前の記事で、「株安、ドル安は投資信託のスポット買いのチャンス」と書きましたが、結果的に言うともう少し後でも良かったです。
記事はこちら。
しかしそれは結果論であり、あのときは短期での上昇トレンドが出ていたことと、米国株はこれから中長期的に上向くと思っているので、ETFや投資信託のスポット買いには悪くないタイミングでした。
私も記事を書いたタイミングで楽天VTIとiFree S&P500をスポット買いしましたが、「株安」はイマイチで「ドル安」のタイミングを捕まえられただけになりましたね。まあ良しとしましょう。
前回の記事でも書きましたが、今は米国株指数は下降トレンドに入っていますので「見に回る」状態です。
もちろん、そんなときに株価指数CFDならショート(売り)からは入れるのでエントリーのタイミングはありますね。
私は含み損があるので控えていますが、検討はあり。
しかし、VIX指数のショートだけはおすすめしません。落ちるナイフに手を伸ばした瞬間、下からマグマが吹き上げて顔がただれるイメージがはっきり見えますので(笑)
VIX指数。青丸のあたりで「売り」からエントリー。下がれば儲け。上がり続けたら紅蓮の業火に包まれる。
いつか、超余裕があるときやってみて~