2019年のNISAにPFF(高配当ETF)を選ぶ2つの理由
食事を美味しく食べるには、器はシンプルであれば何でもいいですが、投資においてはNISAという器に入れてあげると、食材は美味しくなります。
・・・
といった、どこかのコラムに書いていそうな前振りは要らないのでとっとと先へ行こう。
ズバッと結論から言いましょう。
2019年のNISAには、値上がりが期待できないPFFをあえてぶち込もうと思います。
って結論も何もタイトルに書いてるか(笑)
2019年の投資戦略
私は昨年もそうですが、2019年の投資戦略も大きな幹は変わりません。
「HDVをコア銘柄として、その他高配当ETFを買い増していく」
です。
ただ、過去記事でも書きましたが、今年はPFFを少なめにし、SPYDを多めに買っていくつもりです。
過去記事
NISAにはPFFが適しているわけ
しかし、※NISAに入れるのはメインのHDVでもなければ、SPYDでもなく、PFFにしようかと思っています。(※つみたてNISAではなく、通常NISA)
理由は2つ。
- ターボチャージャー効果を高めたい
- 5年間で買値を割るリスクを取らない
順番に説明します。
ターボチャージャー効果を高めたい
投資におけるターボチャージャー効果とは、配当金の再投資によってお金がお金を生む状態を作ることです。
ターボチャージャー効果=お金の雪だるま効果と言ってもいいでしょう。
過去記事で紹介
それには「※高配当の中の高配当銘柄」を選ぶ必要があります。
例えば、HDVとPFFをNISAで買う場合を比較してみます。数字は現地税10%を引いた配当利回り。括弧内は元の値。
HDV : 3.30%(3.67)
PFF : 5.68%(6.31)
2%以上PFFのほうが高いですね。(2018年1月24日 YAHOO!FINANCE参照)
では、上記の配当利回りを元に、NISAの5年間で得られる配当金を比較します。
(120万円 × 5年 =600万円 ⇒ 1ドル110円で54,545ドルと仮定します)
【配当合計】
HDV : 3.30% ⇒ 1,800ドル
PFF : 5.68% ⇒ 3098ドル
5年間で1,298ドルPFFのほうが多く配当をゲットできることが分かりました。
円だと143,000円。約14万円としましょう。
(※こちらの過去記事では、PFFの下落傾向を踏まえてSPYDを視野に入れたのですが、今回の理由2にも関連したため、器の利用方法を調整することにしました。しかし、SPYDも特定口座で買うつもりです)
PFFにはキャピタルゲインがない
『配当金が多いのは分かったけど、PFFにはキャピタルゲインがないでしょ?』
と思いますよね?
その通り、PFFはほぼキャピタルゲインは期待できません。
それどころか、30年後でもマイナスになっている可能性すらあります。
ここの考え方が、インカムゲイン投資家とキャピタルゲイン投資家の分岐点です。
私はこう考えます。
「キャピタルゲイン?あ~、ヨボヨボの爺さまになって、老人ホームに入るときに取り崩すかもしれないお金ね。今は重要じゃないよ」
と。
キャピタルゲインがどうでもいいとは言いませんが、優先度は、
- 配当
- 配当
- 配当
- 配当
- 配当
- 配当
- 売却益
こんな感じ。
HDVのキャピタルゲインをシミュレーション
キャピタルゲイン投資家であれば、
『いやいや、HDVのキャピタルゲインも非課税になるのがNISAだよ。やらなきゃ損でしょ』
というでしょう。
実際にHDVのキャピタルゲインをシミュレーションしてみます。
NISAの5年間で騰落率は+15%くらいでしょうか。
よく、「S&P500は過去年間7%のリターンがあり・・・」のような情報を見かけますが、相場には波があり、5年間で7%ずつ上がっていったら騰落率は+40%くらいになります。
可能性はゼロではないでしょうが、現実的ではないかな。
15%から良くても20%くらいででしょう。もっと低い可能性もあります。
今回は15%で計算します。
120万円 × 5年 =600万円 ⇒ 1ドル110円で54,545ドルと仮定。
54,545ドル × 15% =8,182ドル
キャピタルゲインは8,182ドル。
円なら90万円です。
大金ですね。
しかし、将来ぎりぎりまで取り崩さない90万円のお金と、資産を加速度的に増やしたい「今」の14万円なら、今の14万円のほうが私にとっては価値が大きいんです。
この判断は人によって価値観が違いますので、私が必ずしも正しいわけじゃありません。
5年間で買値を割るリスクを取らない
2つ目の理由は、「5年間で買値を割るリスクを取らない」です。
これはそのままの意味ですが、買値を割るリスクを考えると、先ほどのキャピタルゲインの夢はどこかに吹き飛んでいきます。
ポイントは3つ。
- NISAは5年と期間が短いため、○○ショックがあれば含み損が好転する前に期間が終わってしまう。
- 2019年以降のNISAではロールオーバーが使えないので、短い期間を延長戦に持っていけない。
- NISAは損益通算もできない。
以上を考えた時に、含み損のままNISA終了、特定口座に移行しても、「NISAでウキウキ買い⇒マイナスなのにプラマイゼロ扱い」というお仕置きを受けるハメになります。
先ほどのキャピタルゲイン90万円の話も怪しくなってくる。
以上が、2019年のNISAには、値上がりが期待できないPFFをあえてぶち込む理由です。
つみたてNISAはどうなんだ
もう1つ、つみたてNISAという選択肢もありますが、これも答えはもう出てますね。
そうです。
つみたてNISAはキャピタルゲインを狙う制度なので、私のようなインカムゲイン投資家にとっては優先度が低いんです。
まとめ
おそらく、私のNISA周りの動き方はマイノリティでしょう。
インカムゲイン投資家
キャピタルゲイン投資家
上記のバランス投資家
と色々タイプはあるでしょうが、投資の出口(またはそれに近い時期)に自分がどうなっていたいのか、「今」の自分は何をしたらいいかを考えると、今回の結論になるんです。