投資資金はiDeCo⇒NISA⇒特定口座の順番で使うのがいい
限りある投資資金は有効に使いたい
1990年代半ば頃から、給料が右肩上がりに上がる時代はとっくに終わっています。
若い人はもちろん、仕事ができなくても、かつて「年功序列」というバイキルト的な補助呪文を会社に掛けてもらえていた中高年の人も、今は給料を抑えられています。
『将来は不安だ、特にお金の面が・・・』
という人は増えているはずです。
そこから、初めての投資という行動に出る人は少ないでしょうが、投資しないリスクを考えたら大きな一歩です。
『さて、投資をしてみるか、でも何から手をつけたら良いんだろう・・・? 本やブログは見てみたものの、みんな色々やっていて選択肢が多すぎる。自分は使えるお金は限られてるのに』
こんな風に思っている人がいるかもしれません。
または、
『すでにつみたてNISAをやっているけど、毎月2万円の積み立てが精一杯、他にもあれこれ試したいけど無理だ。みんな何十万も月に投資できていいな~、』
こんな人もいるかもしれません。
みんながみんな、何十万円も月に投資できません。というか、そういう人は一部と思ったほうがいいでしょう。
だからこそ、限りある投資資金は有効に使いたいものです。
そこで今回は、数千円から数万円しか月々の投資資金を回せない人や、すでに特定口座で株や投資信託を買っている人に向けて、「投資資金を埋める器は、iDeCo⇒NISA⇒特定口座の順番がおすすめだよ」という話をしたいと思います。
iDeCo⇒NISA⇒特定口座の順番なのは税制上優遇されているから
投資資金を埋める器は、
まずiDeCoから。
次にNISA、もしくはつみたてNISAに手をつける。
そして最後にやっと特定口座で何かの商品を買う。
この順番で株や商品を買うのがおすすめです。
その理由は一言で言うと、「税制上、より優遇されている順番だから」です。
もうこの一言に尽きます。
このメリットがミナデイン並みに破壊力が大きすぎて、他の細かなデメリットは重箱の隅をつつくようなものだと考えています。
燃費のいいミナデインと思ってください。
iDeCo(イデコ)とNISA、つみたてNISAのデメリット
『iDeCo(イデコ)は60歳まで引き出せないからダメ!』
とか、
『つみたてNISAなんか一部の投資信託しかないじゃん、俺がやりたいのは個別株なんだよ』
とか、
『NISAって5年? 短っ! ま、無いよりあったほうがいい程度だね』
とか、他にも色々言いたいことはあるでしょう。
しかし、自分、もしくは自分を含めた家族全体のライフプランを成功に導くと考えた場合、より堅く(勝率が高い)、より安全に、より高いリターンを上げることに注力したほうがいいと思います。
その成功への近道が、iDeCo⇒NISA⇒特定口座の順番で投資資金を埋めていくことなんです。
iDeCo(イデコ)は最強
まず重要なポイントは、「iDeCo(イデコ)は最強」だということ。
iDeCo⇒NISA⇒特定口座
このように書きましたが、正確には、
iDeCo>>>>>NISA>>特定口座
こんなイメージです。
少~しオーバーに言えば、
iDeCo>>>>>>>つみたてNISA、特定口座など
これくらい違います。(笑)
iDeCo(イデコ)をやらないのは稼いだお金を捨てていること
iDeCo(イデコ)をやらないのは、せっかく稼いだお金を捨てていることと同じです。
以下のような条件の人は多いと思いますが、この人の場合年間「41,400円」の節税になります。(楽天証券iDeCo節税シミュレーションより)
職業 : 会社員(企業年金がない)
年齢 : 40歳
年収 : 400万円(日本人の平均)
拠出額 : 23,000円(月額の上限で、年間だと276,000円)
この場合の投資利回りは確定で15%です。
41400円 ÷ 276,000円 = 0.15=15%
確定の15%って、とんでもなくビッグであり得ない、尋常じゃないほどの驚きと感動が波のように押し寄せてくる値です。
さらに、そこから投資によるリターンが上積みされます!
詳しくはこちら、「実質利回りが15%もあるiDeCo(イデコ)をやらないのは大損だよ」を見てください。
『S&P500の年間リターンで過去7%くらいだっけ? たしかにちょっとはいいかもね』
という人がいますが待ってください。ちょっとじゃなくて全然違います。
一応IMFの試算でもアメリカの人口は増えていくので、GDPも上がるとは思いますが、7%を期待するのは危険です。あまり皮算用してはいけません。
私はS&P500は税引き後(25%計算)で、3%リターンくらいで考えています。
じゃあ、少し譲って仮にS&P500は5%としましょう。でもiDeCo(イデコ)は最低3倍ですよ。3倍確定のリターンを取るか取らないかで迷う必要はありません。
投資によるリターンもプラスしたら4倍くらいになるでしょう。
iDeCo(イデコ)のデメリットをバッサリ斬る!
一般的に、iDeCo(イデコ)のデメリットといわれるものをバッサリ斬っていきましょう。
Q1
『60歳まで引き出せない問題はどうするの?』
それは簡単です。理由は2つ。
まず引き出せないことは「確実に積み立てられるのでラッキーだということ」
もう1つは、何かのときに必要なお金をキープしたいなら、貯蓄すればいいだけです。
つまり、iDeCo(イデコ)にお金を掛けたら貯蓄ができないようでは問題です。その場合は例えば、23,000円上限フルを利用せず、10,000円を拠出、13,000円を貯蓄(またはつみたてNISA等)にすればいいでしょう。
それでも苦しいなら最低拠出額の5,000円まで下げればいいでしょう。
もし、5,000円も積立できないなら、iDeCo(イデコ)や特定口座がどうこうといった話を超えています。5,000円じゃ、30年で積立合計は180万円ぽっち。まずは今の収支の改善(転職・節約)を考えましょう。
Q2
『60歳でちょうどファンドの価格が下がったらどうする?』
これも簡単です。
57歳頃に元本確保型に替える(スイッチング制度あり)か、60歳以降も運用を続けることです。
投資に100%はありませんが、対策が可能です。
Q3
『iDeCo(イデコ)はロクな商品がない!』
それには同意です。(笑)
でも楽天証券の楽天VTIなど、1~2割程度はいい商品も混じっているので、見事地雷をかわしてください。(笑)
いつか「iDeCo(イデコ)地雷特集!」をやろうかな。
iDeCo(イデコ)は楽天もいいがSBIもおすすめ。
Q4
『なんか会社に言いづらくて・・・』
ガンバレ!
NISA、つみたてNISAも悪くない
さて、本稿の趣旨はほぼ「iDeCo(イデコ)が最強だ」、という話がメインなので、ここから先は尻下がりの内容です。(笑)
NISA、つみたてNISAも悪くないですよ。うん。
NISAは5年と短いですが、運よく終了時に価格が買値を下回らないように工夫したいですね。さすれば上積みボーナスが待っています。
私はNISA派です。
つみたてNISAも悪くないですね。
月々33,300円かければ、20年で7,992,000円です。
もし1.5倍になれば、利益は3,996,000円。税金で20%取られると仮定したら(取られないけど)約80万円の「NISA儲け」になります。運よく2倍になったら160万円の「NISA儲け」です。
資金が少ない場合は「NISA儲け」を狙って、つみたてNISAをやり、それでも資金が余っている場合は特定口座に手を伸ばす、それがいいのではないでしょうか。
「NISA儲け」の誘惑と「個別株」の誘惑
先ほども言いましたが、オーバーに言えば、
iDeCo>>>>>>>つみたてNISA、特定口座など
こんな感じなので、特定口座の投資も捨てがたいものがあります。
それは「個別株の魅力」です。
「NISA儲け」の誘惑と、「個別株」の誘惑のせめぎ合いになるわけです。
私個人の考えはあくまで、iDeCo⇒NISA⇒特定口座の順番です。私は個別株をやらないので。
ところが、個別株には強い魅力があり、先ほど「NISA儲け」で80万円ゲットもあり得ると書きましたが、個別株ならそれを上回る可能性を秘めているのです。
当ブログでは個別株投資を推奨していませんが、やる理由は理解できますし、投資はあくまで自己責任。つみたてNISAを飛ばして個別株投資が間違っているとは言えません。
ただ、そんな魅力たっぷりの個別株でも、確定利回り15%のiDeCo(イデコ)には敵わないと思っています。
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