リターン・キングのVGTよりQQQを選ぶ理由
インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1、ティッカーQQQはNASDAQの時価総額上位100銘柄を集めたETFです。
NASDAQ=新しい企業ですが、その中でも時価総額が高い。
つまり、若くして勢いと実力を兼ね備えた銘柄を集めたのがQQQといえます。
『結局どのETFが一番リターンがいいの?』
という議論になった時、必ず顔を見せるのがQQQ。
王道の指数はS&P500やダウ30になりますが、例えば5年リターンなどで比べると、
上位にいるのはQQQのような「グロース(モメンタム)系」のETFになるのです。
グロース(モメンタム)系ETFはいくつかありますが、意外なことに、「リターン・キング」の称号はQQQではありません。
リターン・キングはVGT
実は、過去5年間で最も(※1)リターンがいいのはVGT(バンガード・米国情報技術セクターETF)(※2)なんです。
(※1 レバレッジETFのSPXLを除く)
(※2 IYWとXLKもテクノロジーセクターETFだがVGTのほうがリターンがいい)
以下、5年リターンが高い順。(2019年2月6日現在)
- VGT : +104.53% (テクノロジー・セクター)
- QQQ : +90.44% (NASDAQ100)
- IWY : +74.45% (ラッセル200)
- SPYG : +64.70% (S&P500グロース)
- VOO : +48.92% (S&P500)
下は5年チャート。
水色:VGT
赤色:QQQ
紫色:IWY
ピンク:SPYG
黄色:VOO
VGTが100%超えと圧倒しています。
S&P500のVOOと比べると倍以上のリターン。直近5年のハイテク株の力をまざまざと見せています。
QQQは2位ですね。
ちなみに、2年リターンでも、1年リターンでもこの5種類の順位は変わりません。
10年だとQQQが1位、VGTは2位になります。(他の順位は同じ)
あと上記にないETFで、VUG(バンガード・米国グロースETF)という名前は良さげなETFがありますが、4位のSPYGよりリターンは悪いです。
ぱたるはQQQ派
上記のランキングにもあるように、グロース系ETFは「VGT派」か「QQQ派」の2つに分かれることが多い印象ですが、私は「QQQ派」です。
理由は以下の2つ。
① QQQにはアマゾンとGoogle(アルファベット)が入っている
② 上位の組入比率のバランスがいい
2018年9月に通信セクターが無くなり、コミュニケーション・サービスセクターが生まれました。
それに伴い、アルファベットやフェイスブックなどが、テクノロジーセクターからコミュニケーション・サービスセクターへ移動してしまったのです。
結果、VGTの組入比率が高かったアルファベットやフェイスブックは除外されました。
以下は2018年9月以前のVGTの上位5位銘柄と比率(比率はおよその数字)
- アップル 14%
- アルファベット 10%
- マイクロソフト 9%
- フェイスブック 7%
- VISA 3%
FAAMG(ファムグ)のアマゾンの代わりにVISAが入っているといったら分かりやすいだろうか。(逆に分かんない?)
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5位までで全体の43%とかなり偏っていますね。ただ、割となだらかな比率になっています。
そして、2018年9月以降のVGTの上位5位銘柄と比率。
- アップル 18.0%
- マイクロソフト 13.5%
- VISA 4.0%
- シスコシステムズ 3.7%
- インテル 3.6%
アルファベットやフェイスブックが消えました。
フェイスブックはともかく、Googleが消えたのが残念。
さらに、グロース株の親分ともいえるアマゾンがVGTには入ってないのが、かなりのマイナス点です。
卵なしですき焼きを食べるような感覚と言えば分かりやすいだろうか。(やっぱり分かんない?)
組入比率のバランスの悪さも気になる。
5位までで全体の42.8%と偏りは変わりません。しかし、1位と2位に比率が偏っていますね。
特にアップルは18.0%と高い。
私がもし個別株をやっていたなら、過去に必ず買っていたであろうアップル。
しかし、12月のアップルショックにより、信頼性はかなり低下しました(ぱたる的にね)
そのアップルが18.0%もある。
まあ、ETFなので、成績が悪ければ除外や比率低下など、テコ入れを自動でしてくれるがETFのメリットではありますが、自分の希望が通るわけでもない。
インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1の詳細情報
以下、QQQの詳細情報です。(2019年2月5日現在)
名称 :インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1(旧名称 PowerShares QQQ)
ティッカー : QQQ
経費率 : 0.20%
配当率 : 0.82%
設定日 : 1999年3月10日
純資産額 : 740億ドル
銘柄数 : 103
運用会社 : インベスコキャピタルマネジメントLLC
指数 : NASDAQ100に連動。
経費率はVOOなど最安と比べるとやや高いが、許容範囲。
20年の歴史があり、純資産も十分。
運用会社はビッグスリー(ブラックロック、バンガード、ステートストリート)ではないが、歴史と資産からいって問題ないでしょう。
下は組入銘柄TOP10(2019年2月4日現在)
順位 | 銘柄 | 比率(%) |
1 | アップル | 9.61 |
2 | マイクロソフト | 9.60 |
3 | アマゾン | 9.45 |
4 | フェイスブック | 4.85 |
5 | アルファベット | 4.72 |
6 | アルファベット(議決権あり) | 4.15 |
7 | インテル | 2.95 |
8 | シスコシステムズ | 2.79 |
9 | コムキャスト | 2.19 |
10 | ペプシコ | 2.12 |
VGTはアップルが18.0%もありましたが、こちらは比率のバランスもいい。
それと、やっぱりアマゾン、Googleは外せないでしょう。
『何で?』って言われたら明快に答えられないけど(笑)
冷静に考えるとVGTがいいが・・・
・・・
でもな~・・・
・・・
そうか・・・
「銘柄に惚れるな」
みたいな格言があるけど、QQQもそうなのか?
私が「ETFの中身はこうあるべき」みたいな「べき論」ありきで、頭でっかちで考えてるだけかな?
曇りなき眼(まなこ)で見定め決めるなら、やっぱりリターンキングのVGTがいいんだろうか?
・・・
・・・
いやいやいや、そうじゃない。
暴落してもぶれない基準の優先順位は、
- 心の底から納得して買った商品か?
- 過去のリターンがいい商品か?
この順番のはずだ。逆じゃない。
うん、やっぱQQQだな、私は。
(と言ってもせいぜいポートフォリオの2割にも満たないつもりだが)
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VOOはやっぱり良かった。けど私はVYMも好き。
古い記事だけどぱたるのポートフォリオ。そろそろ更新するか。